アイドルは永遠じゃない


彼らに私達ができることは、一体なんだろう。


今回は私がいまドハマりしているPRODUCE101 JAPAN(これ以降日プと書きます)についてのお話。長いです。


PRODUCE101 JAPANってなんだ?という人向けに一応説明。簡単に言うと、『視聴者投票で選ばれて勝ち残った11人のメンバー(以下練習生)がアイドルとしてデビューするサバイバルオーディション番組』です。視聴者は『国民プロデューサー』(以下国プ)と呼ばれ、投票期間中に自分の推しに投票をしていきます。詳しくは公式サイトをご覧ください。

公式サイト→https://produce101.jp/

※現時点での投票は終了していますが、再開したら是非投票してみてください。私の推しは豆原一成くんです(流れるように宣伝をするオタク)


日プの練習生は、経験者も未経験者も入り乱れていて、全くの一般人だった子も少なくない。けれど経験未経験は関係なく、みんな必死に努力をしている。放送で垣間見える彼らの姿はほんの一部に過ぎなくて、今日もきっと彼らは夢に向かって突き進んでいるのだ。そんな中で、ファンの私達は何ができるのだろう。


かつて私は、とある4人組グループのファンだった。彼らはデビューしていないにも関わらず冠番組を持つほどの人気ぶりで、舞台やドラマにも出演していた。そのうちの1人を特に推してはいたけれど、私は彼らのグループが好きだった。このグループのままデビューすることを心の底から願っていた。

しかし、数年後、彼らの明暗ははっきりと分かれた。4人のうち2人は新規グループとしてデビューへ。2人はデビューできず、いつのまにか事務所を退所へ。あえて言わないが、今考えると理由は何となく分かる。だけど当時の私は許せなかった。わざわざグループを解体してまで新規グループでデビューさせることの意義が分からなかった。どうしても身長的に後ろの方の立ち位置になってしまう推しを、見ていられなくなった。そうして私は、推すことをやめてしまった。もし時代が違えば、SNSで好き勝手に叩くような言葉を吐き出してしまっていたかもしれない。『好き』だからこそ、許せなかったから。


けれど、何となくテレビに出ていれば見てしまうし、雑誌に載っていれば記事を読んでしまう。そんなことをずっと繰り返して10年と少しが経った頃、私はとある言葉と出会った。

「好きという感情は、アイドルを苦しめる」

これは私が数年前から愛してやまない2次元アイドルアプリゲーム、『アイドリッシュセブン』の中で、悩める新人アイドルに先輩アイドルがかけた言葉の一つである。

※このブログにはアイドリッシュセブンのことがこれでもかというほど書いてあるので、興味があったら読んでください

私達ファンは、推し達にたくさんの『好き』を告げる。けれどその感情は、時にアイドルにとって愛ではなくなる。「なんであの子がセンターなの」「なんであの子とあの子が一緒に歌うの」「なんであの子が映ってあの子が映らないの」……考え出したらキリがない。その『好き』は、推し達にとってはただのナイフだ。そういったことを、この言葉は表しているのだと解釈している。


この言葉をゲーム上で見た瞬間、私はハッとしたのだ。私の『好き』は、はたしてちゃんと愛のままだっただろうか?あの時、何でデビューしたのだという気持ちは、傷つける言葉にしかならなかったのではないか?もちろん、不満はたくさんあったのは確かだ。だけど私が思う以上に、苦しんだのは彼らだったんじゃないかと、そう思えるようになった。同時に、それぞれの道を選んだ彼らを、たくさんたくさん、応援したくなったのだ。


私は知っている。アイドル達が必ずしも永遠じゃないことを。その輝きを胸に秘めて、舞台を去っていく人たちが何人もいることを。それはきっと、日プも同じだ。

日プはこれから、どんどん脱落者が増え、どんどん佳境に入っていく。推しがどんな思いで日々を過ごしているのか、考えるだけでつらくて苦しい時もあるだろう。そんな時だからこそ、少し立ち止まって考えよう。

『好き』が、練習生達を苦しめていないだろうか。本当に純粋な『好き』を、練習生達に届けられているだろうか。


練習生達が、永遠に近いところでアイドルの輝きを放てることを願って、私は今日も綺麗な『好き』を届けていきたい。